2011年12月18日日曜日

霜害・耐霜性

ウィルドプレッティが自生するテネリフェ島では、冬の最低気温は10℃程度で安定していることから、霜害の問題はありません。しかし、日本では問題となります。


ウィルドプレッティには耐霜性があるという意見と、ないという意見がありますが、軽い霜なら十分耐えることができます。
もっとも、冬場は天蓋のある陽の当たる場所におくなどして、霜が当たらないようにしておいた方が良いでしょう。

2011年12月5日月曜日

ピロリジジンアルカロイド

少なくない植物が、自己防衛のために毒素を生合成しています。ムラサキ科シャゼンムラサキ属(エキウム属)もその例外ではありません。

エキウム・ウィルドプレッティも、葉や茎その他全体にわたり「ピロリジジンアルカロイド」という毒をもっています。これを一定以上の量摂取するなら、肝障害・肝臓がんを引き起すことがあります。従って、ハーブティーとして飲むことや種子由来の油を摂取することは危険です。くれぐれもエキウムを食べたりすべきではありません。

また、細かい毛は経皮毒性と併せて皮膚かぶれの原因にもなるので、必ず園芸手袋で手を保護して管理しなければなりません。

2011年11月25日金曜日

発育速度の差異

播種から3か月経ちましたが、発芽したばかりのものもあります。

 8号鉢一杯に葉を広げているものもあります。

2011年11月16日水曜日

零れ種群

零れ種は10程発芽し成長しています。同時に地に落ちても発芽や成長の速度に差があるのは、野生種だからです。

2011年11月15日火曜日

移植後の復活

11/2の記事でシナシナになっていたエキウムは、数日間生死をさまよった後、無事に復活を遂げました。


根の吸い上げ力が弱い間は、「日中はシナシナ、夜の間に復元」というサイクルを繰り返していました。

2011年11月2日水曜日

移植の失敗

秋は、開花予定株の地植えに最も適した季節です。しかし、移植時に土を崩す等根を傷めると、わずか一晩でこのようにシナシナになってしまいます。根から十分の水を吸い上げることができないため枯れてしまいます。

2011年11月1日火曜日

水の遣り過ぎ

エキウムは、成長期には大量の水を必要とします。もっとも、水のやり過ぎはダメージを与える原因です。なるべく水はけのよい土壌で育てるようにします。

2011年10月25日火曜日

直根

エキウムは直根性の植物です。
写真のものはあまり成長していませんが、このような根が垂直に伸びます。
上の主根はもちろん、側根も傷めるべきではありません。

2011年10月24日月曜日

2ヶ月後の発芽

 最近発芽したこぼれ種です。
先に発芽したこぼれ種です。

2011年10月10日月曜日

夜露

エキウム・ウィルドプレッティは、雨の乏しい高山で自生しています。そのため、全体に生えている細かい固い毛で大気中の水分をとらえ、水分を補給しています。


2011年10月7日金曜日

晩夏の発芽率

およそひと月前に蒔いた種は、30%ほどが発芽しました。今蒔くなら、もう少し高い発芽率を記録することになるでしょう。
順調なものは、既に8cmにまで成長しています。もちろん、最近ようやく発芽したものもあります。

2011年10月1日土曜日

越夏完了

気の抜けない残暑も終わり、いよいよ本格的な秋になりました。最高気温が25℃を越えることは来年の夏までないでしょう。
なお、越夏率は10%前後です。

 夏を切り抜けた葉には枯れの兆候が見られますが、新葉が入れ替わるように次々と生えています。


2011年9月18日日曜日

越夏による損傷

残念なことに、残暑が長く厳しいため多くの苗が枯れてしまいました。この苗は、枯れは免れたものの、葉が激しく傷んでいます。傷んだ葉は徐々に枯れていきます。これが回復するには2か月ほどかかります。

2011年9月16日金曜日

零れ種

先日の採種作業中に散らばった種が芽を出していました。

2011年9月5日月曜日

10日で発芽


まだ初秋で種まきには早いかも知れないと思いましたが、無事に発芽しました。
むしろ高い気温が奏効し通常よりも早く発芽が始まりました。

2011年8月25日木曜日

秋撒き

これは、今年開花したウィルドプレッティです。採り蒔きの場合、播種・発芽が高温期と重なるため、播種は、気温が下がる秋まで待ちます。

枯れた萼に種が付いています。
萼を取り除いた種はこのような姿です。
萼を取り除くのは非常に面倒なので、萼ごと種を植えてしまいます。
上の写真は、萼のついた種をセルごとに置いていったものです。
これを細い棒でついて埋め込みます。

2011年8月9日火曜日

乾燥気味に

冷涼な高原なら夏を越すのも容易でしょうが、高温になる平野部において越夏は運次第です。そのため、数で勝負することになります。


しかし、なるべく枯れない程度に水やりを控えるなら、越夏率を上げることができます。


葉の様子を見ながら、上の写真のように水が少なすぎる程度までしぼります。

2011年7月28日木曜日

栽培困難種

亜高山植物のエキウムにとって、日本の高温多湿の夏は厳しいものとなります。
この2か月ほどの間に3分の2ほどの株を失ってしまいました。

水をやり過ぎると、熱のため鉢内の温度が高くなり、根腐れの原因となります。 それは、頂芽の腐れや、葉先の枯れに現れます。


before
 after
まだまだ厳しい夏は続きます。

2011年6月20日月曜日

稔り

枯れ草のようにみえますが、エキウムにとっては稔り穂であるに違いありません。
これから採種する予定です。

2011年5月24日火曜日

宴の後

花はすべて散ってしまいました。
後は、種子が結実するのをまつだけです。

2011年5月16日月曜日

前半戦終了

開花から半月ほど経過しました。
受粉が終わった花はしおれ、雌しべを残して抜け落ちています。

2011年5月12日木曜日

花粉源植物としてのエキウム

 現在、高さ126cm、総花数約1万と小ぶりですが、ほぼ満開です。
ひとつの花に、1本の雌しべと5本の雄しべがあります。
雄しべの先についている葯(やく)は、長さ約1.5mmですが、既にかじられているものもあります。
花粉はミツバチにとって餌なのです。ミツバチの幼虫は、働き蜂が噛み砕いた花粉や、花粉から作られたロイヤルゼリーを食して大きくなります。

2011年5月10日火曜日

エキウムの花蜜に群がるミツバチ

写真のミツバチはセイヨウミツバチです。
花粉団子の色は珍しく青紫色をしています。
一度の採餌行動の平均訪花数は約4〜5です。

2011年5月9日月曜日

五分咲き



高さ120cmです。横のボリュームも増し、貫禄がついてきました。

2011年5月8日日曜日

ポット上げ

発芽後約1か月にポット上げを行いました。
本葉が3枚以上展開し始めた頃がポット上げの目安です。
それよりも早いと移植後枯れることがあり、また遅ければ根がつまり老化が始まります。

2011年5月5日木曜日

蜜源植物としてのエキウム

 エキウムは有力な蜜源植物として知られています。
写真からも、花弁の内側にあふれそうに溜まった花蜜を確認することができます。
花も徐々に増えてきましたが、まだまだ満開ではありません。
高さは114cmでした。

2011年5月3日火曜日

開花

本日、開花しました。高さは109cmです。